函館地域の長年の悲願であった新幹線開業から2年目を迎え、道南函館は、観光都市としての真価が問われてまいります。我々としましては、この開業による観光客の増加や地元の盛り上がりを一過性のものに終わらせず、観光は函館が誇る産業の一つであり、観光が私たちの暮らしや、まちづくりに密接に関わっているという意識のもと、活動を広げてまいります。
その一つが新幹線によって移動時間が大きく短縮された青森県との広域連携を深め、函館及び道南地区と青森県を「津軽海峡圏」として一つの商圏と捉え、新たな観光エリアの定着化・ブランド化を図り、札幌圏そして仙台圏といった政令都市に対抗し得る新たな都市圏を構築し、函館市がその中心都市となり得るための戦略を研究してまいります。
当青年部設立以来である青函交流によって構築された人的ネットワークは、両青年部における貴重な財産となっております。当委員会としては、これを単なる交流で終わらせることなく、北海道初にして唯一の国宝中空土偶を含む「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界遺産登録推進に向け、研究と発信そして啓蒙活動を広げることにより観光資源としての活用を模索してまいります。新幹線開業効果を津軽海峡圏の周遊につなげていくことにより開業効果を幅広く実感できるよう、それぞれの街の歴史や経済、そして文化を学ぶことにより、我々青年経済人として函館市を盛り立てていくために何ができるのか、何をすべきか、その可能性をあらゆる方面から探ってまいります。